内閣府「調査報告書」から読む小規模法人のガバナンス対策

中尾武史
(なかお・たけし 弁護士)
  Summary 2025年施行の改正認定法は、行政による事前チェックから法人の自律的なガバナンス強化へと舵を切った。小規模法人は大規模法人の事例を模倣せず、実情に即した「身の丈に合ったガバナンス」を構築すべきである。具体的には、帳簿、理事会運営、利益相反管理の「三点セット」を最小コストで回し、不祥事から組織を守るための「足跡」を残す実務が極めて重要だ。また、理事会に士業を入れガバナンスを内在化させることで実効性は高まる。人手不足の現場だからこそ、間違えにくい仕組みを整えることが、最大の資産である信頼を守る投資となる。  

Ⅰ 「ガバナンス」を現場の言葉に翻訳する

 2026(令和8)年現在、公益法人の世界で最も頻繁に、かつ重々しく語られる言葉の一つが「ガバナンス(組織統治)」です。2025(令和7)年4月に施行された改正認定法は、法人運営に一定の自由度(柔軟性)をもたらしましたが、その「自由」の反面として、これまで以上に「自律的なガバナンスの強化」を求める制度へと舵を切りました。
 内閣府が公表した「公益法人の自主的・自律的ガバナンス強化のための調査報告書」は、その指針となる重要資料です。
 もっとも、報告書で紹介される好事例の中には、専門スタッフを抱える大規模法人だからこそ実践できる取組も少なくありません。事務局スタッフが数名しかいない小規模法人では、「理想は分かるが、現場が回らない」と感じる場面もあるでしょう。
 私自身、公益法人の理事長として日々実働しながら、同時に弁護士として複数の法人の相談・対応に携わっています。制度が要請する「ガバナンス」と、現場が直面する「人手・予算の現実」の両方を同時に見ている立場です。法律の専門家である弁護士の立場から、報告書の内容を

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