カスハラ被害を未然に防ぐ
―職員のプライバシーを守るビジネスネーム導入ガイド―

今井洋一
(いまい・よういち 特定社会保険労務士)
  Summary 近年、SNSで職員の氏名を晒すといったカスタマーハラスメントが深刻化している。職員のプライバシーと安全を守り、安心して業務に専念できる環境を整備するため、実名ではなく「ビジネスネーム」の活用が有効だ。またカスハラ対策のみならずストーカー対策や引き抜き防止、インバウンド対応にも期待できる。運用に際しては、行政手続用の本名管理や法人のブランドを損なわない命名ルール、責任所在の明確化が不可欠である。制度設計時は導入目的を職員に周知し、単なる仕組みづくりにとどまらず、個人情報保護の視点を持った職員教育を併せて実施することが肝要である。  

Ⅰ 社会問題化するカスハラ

 近年、顧客や取引先等からの悪質なクレームや不当な要求、いわゆる「カスタマーハラスメント(以下カスハラと言う)」が社会問題化しています。特に、広く一般市民や受益者を対象に事業を行う公益法人においては、職員が不特定多数の相手と接する機会が多く、カスハラのリスクは看過できない課題です。
 このような状況下で、職員のプライバシーを保護し、安心して業務に専念できる環境を整備するための有効な対策の1つとして「ビジネスネーム(業務上の通称使用)」が注目されています。
 本稿では、公益法人がビジネスネーム制度を円滑に導入・運用できるよう、その目的や法的留意点、具体的な導入ステップをご紹介します。 

Ⅱ なぜいま「ビジネスネーム」なのか

 カスハラとは、一般的に顧客等からの暴行、脅迫、ひどい暴言、不当な要求等の著しい迷惑行為のことを指します。
 総務省が令和7年に公表した「地方公共団体における各種ハラスメントに関する職員アンケート調査報告書」によると、過去3年間にカスハラ

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