第1部 1章 年末調整に関する令和8年分改正点
~所得税の非課税ライン、令和8年分は「年収178万円」へ~
(第1部 令和8年版 年末調整の進め方)
2026年10月31日
目 次
1 基礎控除と給与所得控除がそろって拡大 2 減税の恩恵はどこまで届くか 3 基礎控除額等は、物価上昇を踏まえて適時に見直し 4 家族を扶養している人への波及 ―各種控除の所得要件も引き上げ― 5 マイカー通勤者の通勤手当 ―遠距離区分の新設と駐車場代の非課税化― 6 所得税だけではない ―知っておきたい「収入の基準 」― 7 令和8年分の年末調整 ―適用時期と税額計算の流れ― 8 年末調整関係書類の記載と留意点 令和7年・令和8年と、所得税は 2 年続けて大きな改正が行われました。令和8年分から適用される改正の内容と、給与計算・年末調整への影響を整理します。 1 基礎控除と給与所得控除がそろって拡大
令和7年度税制改正では、基礎控除95万円と給与所得控除の最低保障額65万円を合わせた「年収※160万円」までが所得税の非課税範囲とされていました。令和8年度税制改正を経て、令和8年分からはこのラインがさらに広がり、「年収178万円」(基礎控除104万円+給与所得控除の最低保障額74万円)までが非課税となります。基礎控除と給与所得控除の最低保障額、両方の見直しによる引き上げです。基礎控除の内訳は、 2段構えになっています。まず恒久措置(本則)として、合計所得金額2,350万円以下の人の控除額が一律「+4万円」とされました。これに加えて、租税特別措置法による加算があります。令和8年分・令和9年分は、合計所得金額489万円以下で42万円、489万円超655万円以下で5万円が上乗せされます。令和10年分以後も、132万円以下の人には37万円の加算が続きます。
給与所得控除側も同じ構造です。最低保障額が本則で「65万円」から「69万円」へ引き上げられたうえ、令和8年分・令和9年分に限り、さらに
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