【景気短評】マイナス金利、経済への影響は軽微
2020年05月13日
山澤成康
(やまさわ・なりやす 跡見学園女子大学教授)
(やまさわ・なりやす 跡見学園女子大学教授)
日本銀行は、1月29日の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の導入を決めた。日銀はゼロ金利政策、量的緩和、量的・質的緩和と金融緩和策の手を広げてきたが、新たな領域の政策を実行することになる。
日銀がマイナス金利を導入するのは、金融機関が日銀に預ける日銀当座預金に対してである。すべての金利がマイナスになるわけではない。当座預金についても、基礎残高(2015年の平均残高)、マクロ加算残高(所要準備など)を超える政策金利残高部分だけが対象だ。
日銀が意図しているのは、借りれば借りるほどお金が増え、貯金すればするほど金利を取られる、といった「鏡の国」の世界を作り出すことではない。「ゼロ金利政策下でも高水準にある金利を引き下げる」ことが目的だ。預金金利はゼロに近いが、貸出金利や長期金
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