【景気短評】景気の先行きリスクはどこに?

門多 治
(日本経済研究センター特任研究員 )

 本誌10月1日号の本欄では、景気拡大の長期化が続くなかで、「景気拡大の終わり方」について山澤氏が論じられた。結論としては、近年の例と同じく、地政学的要因を含めた外的ショックから景気が終息する可能性が高いというものであった。
 本稿では最近のESPフォーキャスト調査結果から、民間予測機関のチーフエコノミストが1年程度先までの景気のリスクをどのようにみているかを紹介する。
 日本経済研究センターが毎月行っているESPフォーキャストでは、今年の6月以降、隔月で、「今後6か月から1年先に景気拡大を終わらせる、あるいは反転させる恐れのある要因」を尋ねている(最大3項目まで選択可能)。
 最初の6月調査では、最も多かったのは、①中国景気の悪化で、回答者41名中、27名が挙げた。次いで
                           

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