【景気のゆくえ】QEの見直しと景気判断

山澤成康
(跡見学園女子大学教授)
 国内総生産(GDP)統計の2 次QEをみると、実質GDPの前期比成長率は0.4%増(年率1.6%増)で、2 年連続で前期に比べ増加した。QEとはクォータリー・エスティメイツの略で、四半期GDP速報のことである。
 政策判断には景気動向を注視する必要があり、景気を知るための重要な情報源がGDP統計だ。GDPの数値が悪化すれば経済対策などを策定する必要がある。
 GDP以外にも景気を表す統計はある。さまざまな指標を組み合わせて作るのが内閣府の「景気動向指数」である。この指標も上昇基調を続けており、現在は「景気は改善を示している」という判断だ。
 日本銀行の「短観(全国企業短期経済観測調査)」は経営者に景況感を聞いている。先行きに不安があるものの、10-12月期までは景況が好転しており
                           

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