［14］第２部 改正前民法に基づく公益法人制度 ⑫ 現代の法律に残る民法整理案54条～56条
2020年04月27日
渋谷幸夫
（全国公益法人協会特別顧問）
（承前）（全国公益法人協会特別顧問）
Ⅱ 法典調査会での修正審議と一般法人法等との関係
２ 第2章 法人 第2節 法人の管理
⑶ 第54条（理事の代理権の制限）本条は、1894（明治27）年1月12日開催の第18回民法主査会に、次のような条項として提案されたものである。
（理事ノ代理権ノ制限）第54条 理事ノ代理権ニ加ヘタル制限ハ善意ヲ以テ之ト取引ヲ為シタル第三者ニ対シテ其効ナシ（補足）本条の現代語訳（理事の代理権の制限）第54条 理事の代理権に加えた制限は、善意で取引をした第三者に対しては、対抗することができない。【提案理由】
1 法人は、本来無能力者であるので理事の代理権は、その法人の目的の範囲内における行為については、無制限であることを本則とすべきものである。
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