会計ソフトを使っていてもなお知っておきたい公益・一般法人の決算実務

竹内啓博
(たけうち・ひろよし 公認会計士・税理士)
法人の経理担当者が会計ソフトを十分に理解し、使いこなせていることが、決算書類をミスなく作成するポイントではないだろうか――。

はじめに

公益法人にはその認定の基準として「経理的基礎」が要件として挙げられていることから、一定水準の経理レベルを達成し、認定後も継続的に維持されているはずである。しかし、一般法人では小規模な活動を行うのみで、管理体制が整備されていないことが多いのが実情であろう。そこで本稿では、決算処理の過程で公益法人も含め一般法人の経理担当者であればここだけは会計ソフトに頼るのではなく、ご自身の頭で理解していただきたいポイントをピックアップして解説する。また、日常の入力ミスを無くすためにパターン仕訳を活用したり、経理担当者のミスを防止するだけではなく効率的な会計処理を行うために会計区分や補助科目を設けて管理するなど、会計ソフトの諸機能を上手に扱う際の「設定」や「確認」の視点についても整理する。本稿を公益・一般法人の日常経理業務及び決算業務の効率化に役立てていただければ幸いである。

Ⅰ 会計ソフトの種類

1  公益法人会計基準を適用する場合

公益法人の経理業務には、一般的な企業会計とは異なる特殊な面があることから、その経理処理を自動化してくれる会計ソフトにも公益法人専用のものが複数提供されている。量販店やインターネットを見てみると、会計ソフトにはその機能の付加状況に応じてかなり高額のものから比較的安価なものまで様々なものが販売されていることが分かる。これらの公益法人用の会計ソフトは、公益法人特有の財務諸表体系や勘定科目に対応している点や、従来どおり資金収支計算書を作成する法人にとっては、損益ベースの正味財産増

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