非営利の研究組織の創出する社会価値

半田茂
(はんだ・しげる (公社)非営利法人研究学会理事 / 元(一財)日本自動車研究所代表理事・専務理事)
 
トヨタ自動車(株)を経て(一財)日本自動車研究所で代表理事・専務理事として 8 年間にわたり公益法人制度改革への対応、経営体質強化に努めた。退任後、非営利研究組織の内外からの観察をもとに、創出する社会価値の適正な評価、新技術の社会受容性の向上等をテーマに、研究現場の視点を取り入れた研究・提言活動を続けている。 我が国の研究組織は官民を問わず科学技術を発展させる上で、重要な役割を果たしている。私の経験でも、「基準調和・標準化活動」「大規模研究開発プロジェクトの運営」「新技術の社会受容性の向上」など、ステークホルダーだけでなく社会全体の価値を向上させるサービスを提供している。これらは、健全な社会の発展にとって必須な活動であり、昨今話題のコモンズと重なる部分が多い。しかしながら「持続性」という点
                           

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