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北詰健太郎
（きたづめ・けんたろう　司法書士）　理事会の運営に関する基本的な事項については法人法等の法令に定められているが、細かな部分については別途規則を作成しているケースが多い。本稿では、理事会を運営していくために必要となる理事会規則について解説を行う。

1　理事会運営の規程

　筆者は読者から理事会の運営について相談を受けることがあるが、相談者が法人の定めた理事会規則のみを見て相談をしているケースが少なくない。
　理事会規則は、理事会の運営について拠り所となるが、理事会規則以外に法人法、法人法施行規則、定款等にも理事会の運営ついて定めがあり、それぞれの内容や相互の関係性を理解しなければ適切な理事会運営はできない。
　法人法、法人法施行規則は国家が定めた規程であり、定款や理事会規則は法人が定めた規程である。定款や理事会規則には法人法、法人法施行規則にはない細目を法人の実態に即して定めていくことになるが、当然法人法や法人法施行規則に抵触する定めは置くことができない。まれに法人法等に抵触する可能性がある定めを理事会規則に置いている事例を見ることがあるが、運営