【論壇】寄附金は「タダ」ではない
2020年03月17日
堀田和宏
（ほった・かずひろ 近畿大学名誉教授・非営利法人研究学会会長）
神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。商学博士。非営利法人研究学会会長。主著に『フランス公企業の成立』（ミネルヴァ書房）、R．D．ハーマン／R．D．ヘイモビックス『非営利組織の経営者リーダーシップ』（共訳、森山書店）、『非営利組織の理論と今日的課題』（公益情報サービス）他。 昨年、公益財団法人はまなす財団の濱田康行理事長と「お金と非営利法人」について対談する機会を得た。その趣は楽観を許さないものであった。お上が何とかしてくれるという法人もあるが、ほとんどは一番当てにしている補助金や助成金の縮減や厳しい査定に苦しんでいる。ならばと、手軽な「会費や料金の上乗せ」という策に頼ろうとするが、これでは退会や退出などで組織の土台が揺るぎかねない。では、収益事業への進出をと狙っても、もともと組織にスラック（余力 （ほった・かずひろ 近畿大学名誉教授・非営利法人研究学会会長）
この記事は有料会員限定です。
