【景気のゆくえ】コロナ後も戻らない変化

山澤成康
(跡見学園女子大学教授)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、2020年度の国内総生産(GDP)は大きく落ち込む見通しだ。2020年末に発表された政府見通しによると、2020年度の実質GDPは5.2%減少する見込みである。緊急事態宣言の発令でさらに悪化しそうだ。
 2021年度については、落込みの反動もあって4.0%増を予想している。政府見通しは、目標の意味合いもあり、民間の予測よりも高めになる場合が多い。今回もそのとおりの結果となっている。2020年12月のESPフォーキャスト調査によると、民間の予測機関の2021年度の実質GDP成長率予測は平均で3.4%と政府見通しより0.6%ポイント低い。民間予測の方が現実的な予測だと思うが、感染拡大が広がれば、さらに成長率が低下する可能性もある。
 ただ、ワクチンの
                           

この記事は有料会員限定です。

Copy Protected by Tech Tips's CopyProtect Wordpress Blogs.