金利上昇局面における債券の買換え

これからの時代の資産運用
上仲孝明
(うえなか・たかあき 税理士)
 

1 はじめに

 日本銀行は2024年3月にマイナス金利政策を解除した後、段階的に利上げを進め、2026年6月には政策金利を1%程度としました。長期金利も上昇しており、2026年8月時点では新発10年国債の利回りが2.9%前後、5年国債でも2.2%前後の水準です。低金利の時期に購入した債券を保有している法人から、利率の低い債券を売却して利回りの高い債券に買い換えたほうが良いのではないかという相談を受けることが増えました。今号では、債券の買換えを検討する際のポイントを解説します。 

2 金利と債券価格の関係

 金利が上昇すると債券の価格は下落します。すでに発行されている利率の低い債券は、新しく発行される債券と利回りが釣り合う水準まで債券価格が下がるためです(本連載第6回、2024年9月1日号参照)。債券の買換えを検討する際には、この金利と債券価格の関係として次のポイントを押さえておく必要があります。・額面金額で償還 債券価格が下落していても、その債券を償還期限まで保有すれば額面金額で償還されます。評価損が損失として実現するのは

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