公益目的支出計画の変更認可・届出
―移行法人が押さえておきたい手続と実務―
2026年09月30日
上仲孝明
(うえなか・たかあき 税理士)
Summary 移行法人が行う公益目的支出計画の変更手続は、原則として事前の変更認可が必要であるが、軽微な変更については事後の変更届出だけで手続を済ませることができる。手続の判断においては、事業内容の変更や計画完了予定年月日の延長の有無が鍵となる。事業廃止等で完了予定時期が延びない場合は手続不要だが、収支変動により完了時期が延びる場合や事業追加時には認可が必須である。認可申請には社員総会議事録等の準備が必要となり、審査にも時間を要するため、十分な準備期間の確保と行政庁への事前相談が重要となる。また、令和6年の新会計基準適用により、計画の算定方法が影響を受ける点にも十分な留意が必要である。 (うえなか・たかあき 税理士)
Ⅰ 移行法人の義務と変更手続
改正前の民法34条に基づいて設立された社団法人・財団法人は、新公益法人制度施行の平成20年12月1日をもって自動的に特例民法法人となり、5年間存続することができました。特例民法法人は、一般社団法人・一般財団法人への移行を希望する場合、この5年間の移行期間中に行政庁から「移行認可」を受ける必要がありました。ここでいう「移行法人」とは、一般社団法人・一般財団法人のうち、旧社団法人・財団法人から移行認可を受けて登記した法人で、なおかつ、公益目的支出計画の実施完了について行政庁の確認を受けていない法人を指します。
移行法人は、公益目的支出計画が完了するまでの間、計画の履行状況を行政庁に報告する義務を負っており、計画完了まで適切に管理・遂行することが求められています。その過程で計画の内容に変更が生じた場合には、変更認可または変更届出の手続が必要となりますが、「どのような場合にいずれの手続が必要となるか」は、制度上やや複雑で、必ずしも分かりやすい仕組みになってい
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