介護と仕事の両立支援に向けて、今取り組むこと

横澤麻加里
(よこさわ・あかり 中小企業診断士)


当法人ではまだ介護離職者はいませんが、今後直面するかもしれない介護について、仕事と両立できるか不安との声があります。法人として、どのような対応が必要なのでしょうか。

1  介護と仕事の両立支援が求められる社会的背景

 超高齢社会の我が国では、要介護・要支援認定者数は増加の一途を辿り、令和2年3月時点では669万人を超え、団塊の世代の全員が75歳以上になる2025年以降は一段の増加が見込まれます。65歳以上に占める要介護・要支援者の割合は、2017年には6人に1人であり、2030年度には4人に1人になるとの推計もあります。これに伴い介護者(介護をする人)も増加しており、特に50~64歳が介護者の6割近くを占め、共働き等の社会構造の変化から、男性の割合が増加傾向にあります。

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