【声に出して読みたいガイドライン】第1回:特定費用準備資金について

出口正之
(国立民族学博物館教授・元内閣府公益認定等委員会委員)

はじめに

 新公益法人制度において、公益認定等ガイドライン(以下、「ガイドライン」という。)は、法人が公益活動を行うにあたって活動がしやすいようにとして作られました。
 しかし、非常に難解で、しばしば行政庁や専門家も読み間違えているのではないかといわれています。さらに、関係者のひとりとして忸怩(じくじ)たる思いなのですが、あまりに難解な表現から、「規制の文面」としてだけ受け取られ、「ガイドラインを軽視せよ」という言説がたびたび出されたりもしています。もちろん、法律が存在しますので、ガイドラインの文面は、法人の活動に対して、規制をかけているような印象を与える表現もあります。したがって、規制を強化しているのだ、という先入観でガイドラインを読むと、そこで描こうとした真意としての柔軟な
                           

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