決算整理仕訳と数値検証のポイント

齋藤 健
(さいとう・つよし 公認会計士・元内閣府公益認定等委員会事務局課長補佐)

現在、多くの法人で会計ソフトは使用されているが、決算整理仕訳は経理担当者が内容を理解する必要があり、また決算書の数値が正しいのかどうかは自ら検証する必要がある。ソフトに頼ってばかりの経理担当者は間違いが起きたとしても気づくことはできないかもしれない。

Ⅰ 決算

 広辞苑によると、決算とは、「①勘定を締め切ること。収入・支出の最終的な計算。②企業などで、期末に帳簿記録を整理・集計して帳簿を締め切り、期中の経営成績と期末の財政状態を計算・確定するとともに、決算報告書を作成する簿記上の手続。③国や地方公共団体の一会計年度における歳入・歳出の総計算。」と示されている。概ね、会計期間の事務を締め切り、最終的な計算書を作成することと理解できる。すなわち、決算を通して企業、国、地方公
                           

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