【解説】収益事業廃止に係る税務上の手続き

上松公雄
(うえまつ・きみお 税理士・全国公益法人協会客員研究員)

まえがき

 そもそも、公益・一般法人において収益事業は、その本来目的とする事業を遂行するための原資を稼得することを目的として行われるものである。
 しかしながら、収益事業は、営利を目的とする法人との激しい競争状態の中で行われることから、公益・一般法人においては、必ずしも、収益事業を行う目的を果たせるとは限らない。たとえば、公益認定基準として「公益目的事業以外の事業(以下「収益事業等」という。)を行う場合には、収益事業等を行うことによって公益目的事業の実施に支障を及ぼすおそれがないものであること」が要求されているが(公益認定法5十七)、これは、収益事業の実施に困難が伴うことを想定しているがゆえと推察される。
 収益事業を行う公益・一般法人が
                           

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