【解説】英国チャリティの改訂ガバナンス・コード

古庄 修
(ふるしょう・おさむ 日本大学教授)

Ⅰ はじめに―“アベノミクス”と国策としてのコーポレート・ガバナンス改革―

 いわゆるアベノミクス成長戦略の第3の矢として、2014年6月に公表された改訂版の「日本再興戦略」は、会社の収益性(生産性)の向上を重要な政策目標として掲げた。かかる政策のひとつを「コーポレート・ガバナンス」の強化に求めて、以下のように説明している。 日本企業の「稼ぐ力」、すなわち中長期的な収益性・生産性を高め、その果実を広く国民(家計)に均てんさせるには何が必要か。まずは、コーポレートガバナンスの強化により、経営者のマインドを変革し、グローバル水準のROE(自己資本利益率―筆者注)の達成等を一つの目安に、グローバル競争に打ち勝つ攻めの経営判断を後押しする仕組みを強化していく
                           

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