第46回▼第3部 理事会と経営者(その2)

非営利組織の経営講座

堀田和宏
(近畿大学名誉教授)  第3部 理事会と経営者(その 12)

2  理事会に内在するパラドックス

⑴ 理事会が担う責任とあり方① 公益と私益のパラドックス 理事会には非営利で利他を本義とする公益目的の組織に奉仕するために集まりながら、そのための個別組織の維持存続をつかさどる責任と機能を担うことが求められる。つまり、非営利組織の理事会は社会に対する、社会目的の達成に対する「受託責任」を負っていると同時に、そのための当該組織の維持と利益擁護をする「経営責任」を担っている。   独立事業体の企業として非営利組織の存続と自立のために利益(剰余金)を確保する行為・行動をする非営利組織が、非営利組織の存在理由としての利他(社会公益、公共性) をどのように保証し確保することがで
                           

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